侑士がくちゅくちゅと一心不乱に私の足を口に含む音が広くはない浴室に響く。
バスタブの淵に腰掛ける私も浴室の床に跪く侑士も、学校の制服は着たままだった。
時折侑士がせつなげな吐息を吐き、そのたびに私の子宮は疼く。
でもなんでもないふりをして髪をかきあげるだけだった。
これは侑士が私に対して奉仕しているようであって、実際は私の侑士に対する奉仕だ。
侑士が私のパーツで最も愛しているのは間違いなく脚だった。
退屈している右手でシャワーの蛇口をひねる。
侑士はぬるい水でシャツを透かせながら、私のふくらはぎまで腕を伸ばしていた。
「」
私の名前を呼ぶ声がどうしようもなく上擦っていて、たまらなくおかしくなる。
かわいいひと。
学校ではあんなに冷静で大人なのに、私の前ではどうしようもない男になってしまう。
待て、と言われて必死に餌を我慢する犬のような目で侑士が私を見上げていた。
その顔にそっと手を伸ばして雫の散った眼鏡を取り除く。
濡れた瞳が乞うのはひどく俗物的なものだ。
侑士が吸いついていた足を上げるのが「よし」の合図。
犬からもっと危険な獣になった彼の目がすっと細まってしなやかな動きで私を湯の張ったバスタブの中に落とす。
本当は濡れきっていたことを悟られずにすむから都合が良かった。
私たちの前戯は彼に足を舐めさせるというただそれだけだった。
侑士はそれだけで限界寸前まで高まることができたし、私は実のところ侑士よりもっとたちが悪くそんな彼を見ているだけで限りなく絶頂に近づくことができた。
ほとんどそこまでがすべてで、あとはおまけのようなものだった。
前戯に付随する接合。
それが私たちのセックスの定義だった。
水が揺れる。侑士が私の中に入る。
放たれるに任せた嬌声が浴室を満たす。
「」
べったりと身体が付着したまま侑士は哀れなくらい必死な声で私の名を呼ぶ。
答えるかわりに繋がったままそっと脚を絡ませた。