消えゆく青を疾走し、僕らは夏を置き去りにした
ただいまの合図は聞き慣れたイントロダクション
指先ひとつで君を殺したかった
唇に残った記憶がやさしく口を塞ぐ

愛しい君に殺意を抱かざるを得ない状況
背中から墜落すれば宇宙が見えるし頭から墜落すれば地球が見える
叫びながら祈れば世界が変わるのか?
昔約束した「いつか」は「今日」のことだった
抜け落ちたイヤフォンから流れ続けるラブソング

神様、終焉を提案致します(もうやめようよ、かみさま)
明日は鳥、明後日は椿、百年後は人になる
前には進めないけれど、後ろにももう下がれない

「もう一度生きますか?」「もう充分です」
光の届かないこの場所は幸福さえも仄暗い
世界で一番残酷で、世界で一番優しい君へ

これから私の全てをあげる。あなたにはその価値がある
どうせなら生きているうちに愛してくれれば良かったのに

銃を空に向けろ。撃つのは頭ではない、世界だ
彼の横顔は昔出会った死を綴る詩人のものによく似ていた
孤独が百年続くなら、百年と一日後に必ず会いに行こう
死にゆく人に言われた、「お前は強く生きろ」

やっぱり君無しで生き抜くのは難しかったよ
君の記憶は一番きれいに消してあげる
もっとうまく歩いていけるようになりたかった
心臓が教えてくれた、あれが運命の人
逃げるにはあまりにも、教室という空間は狭かった

いつまでも偽りの中にいて、見失ったものが幾つかある
パンがないならケーキをお食べ、ケーキもないならそのときは

死と悲しみだけが全ての事実でした
殺されたいと願うなら、泣いて叫んで命を乞いなさい
私が口を塞ぐまで愛していると呟き続けろ

骨を見るだけで死を理解した聡明な子ども
気づけば足音が消えている(みんな何処へいったの)
君を撃ち抜いた弾丸なら残さず僕が食べるから
途方に暮れて立ち尽くした、まだ地面も足もある

その膝だけでなく、全身が地につく時は近いだろう
世界は少しずつ、僕らに優しくなっているはずだ

終わりのない平和とそれを奏でる異端
あなたに出会う以前の私はいまもどこかで死んでいる
まどろみ始めた音の無い遊園地で
温もりを払い落とすように撫でられた頬

知らぬ間に僕ら、殺し合っていたね
美しく生きるということは、潔く死ぬということだ
白い目隠しをして繋ぎあった手
いつかの手紙が嘘だったとして
肯定を並べて僕は行く

彼女がただ一度泣いたのは死に損なったときだけだ
愛しあった、そして殺しあった
唇を繋ぐ前に銃口を向け合う

ひとりではなかったと気付いたときには、僕はひとりだった
僕が流すことを許されたのは、赤い血だけだ
最後の最後で、きみを救えない気がするんだ

見上げた先にはいつも 役立たずなかみさま(救いをもたらさない青)
死にたくなったら殺してあげるから傍に居て
キスで息の根を止められると思ってた
君の人生のフィナーレを僕の手で飾らせてください
ねえもう一度 僕の前で呼吸してみせて

君が飛び立つ瞬間に僕は縋る
まずは神があることを祈らなければならない
(世界は君が想うほど綺麗なところではない)ああ、嘘だといいね
呼んでいるだろう、知っているだろう、祈ってるんだよ
私としては束縛のつもりでした
左ポケットに葬った お前の骨が重たいよ

餞は、君の生に対する僕からの肯定
誰も生きようとしなかった
二度とあなたが死ないように

来るべき訣別のために手を繋いだ
私の涙では手向けにならない
嘆き祈り裏切られ、殺め穢れ朽ち果てる
永遠の愛を誓ったその日、あなたは消えてなくなった
僕は僕で生きていく、君は君で生きていて

君が終わるときには僕が傍にいるだろう(終末の予言)
プロポーズは銃声とともに
僕は君ほど僕のことを好きではなかったよ(だから命だって懸けられたんだ)
初めて君に嘘を吐いたのは奇しくも四月の一日でした
これでやっと、君の墓前に花を供えることができる

少なくともあなたよりは英雄でした
恋と呼ぶには好きすぎた。愛にはまだ届かない。
君と僕の境目は寂しいから消してしまおう
戻ってきても愛せる自信があったなら
許されればよかったね
今夜で終わりです、どうぞ手を

知ってる、君がまだ生きているのは誰のおかげか
歩けなくなったらそこで僕を待っていて
世界が華やかな海に充たされるとき
死神にすら死を許されませんでした
なぜ最後まで愛してくれなかった
少年よ、神父さまに銃弾を

君の名を呼んだ瞬間、僕の世界は崩れて落ちた
声を殺して泣いているうちにとうとう言葉さえ失った
いつか、死んでもいいと思える日がくることを願っているよ
泣きながら立ち向かった絶望に勝利することは出来なかったけれど

二度目の世界は美しかった
明日は守られなかった(さよなら世界)

動悸と嫉妬を潜り抜け、恋の溜息に至るまで
死に損ないの僕に出来ること、君の楯となって死ぬ
蹲っていた時間の数だけ君の残滓を失った
ダンス・パーティの続きは二人きりで

僕はまだ、君を憎めないでいる
生きていたら、また殺しに来るといい
俺はきっと、こいつのために死ぬ
それで死神にでもなったつもりか
私の前で咽喉を晒してはいけない
返してくれ、その亡き骸だけは

この手を繋いでいる限り、僕には君を殺すことは出来ないよ
失うことを想像することと、失うことの違い
一瞬を永遠に閉じ込めるなら今しかなかった
差し伸べられた手が落ちるのを見ていた
ごめんね、僕は君の死に間に合わなかった
きみとの約束は僕の中で生き、僕を生かし続けました
ごめんなさい、愛してます

空からの光は僕の目の前で屈折してみせた
目を覚ませ、君は此処には居ないんだ
誰も知らないワインセラーで、僕たちは密やかに熟成する
掴み損ねた奇跡
あと一歩のところで、運命は死んだ
驚いた、君はアガサ・クリスティより聡明な女性だね
純愛は悲劇無くして在り得なかった

もう充分笑ったし、もう充分泣いた。あとはゆっくり死を待つよ
バイバイ、また明日。(まだ僕の命が続いていたら会おう)
君のいない世界は緩やかに朽ちてゆく
この世の恐らく相思相愛を一つ残らず握り潰して
太陽に焦がれた地球、地球に愛された月
夜が泣いている(あれは星だ)
彼女は常に生き残る道を模索した(この世で最も尊い本能)
笑うか泣くか生きるか死ぬか
見たこともない聞いたこともない死んだこともない

出来すぎた偶然を僕たちは奇跡と名付けた
都合の良い必然を僕たちは運命と名付けた

彼女の名前を知っているのは僕だけだった
ベッドの上で、僕たちはアトムまで分解される
僕が君を好きだということに大した理由はない
百回叫んでも届かない(なら千回叫ぶ)
不条理に次ぐ不条理に次ぐ不条理に次ぐ不条理
手を繋いだ僕たちを見守って、天使たち

そしてまた闇雲に生きていく
目が覚めたら、君のそばで、命を絶つよ
永久に天国には辿り着かない(それから、地獄にも)
俺の存在しない夢を見るのは許さない
欲しいものが無くなった、その時には
ずっとそばにいて(最初から、最後まで)
生きることそのものが愛だ
俺の心臓(ここ)を一突きしてくれ
とりあえず立ち止まって空を仰ぎ見よう
ジャンヌ・ダルクを清めてあげて
空は青く、雲は白く、あなたは尊い
今宵、あなたの懐に銀色の羽根をもって参ります

万が一、天国にいくことが出来たら
どうか世界よ、今のうちに終わりを迎えて
彼女は強固に否定した(僕の存在を)
愛したい尽くしたい守りたい
ひとりにしないで
最後まで愛されていることに気付けなかった
ずっとずっとずっとずっと大好きです

愛するひとの心臓は止まった(彼の心は死んだ)
そのまま遺書になった手紙(たとえ僕が死んでも、君は死んではいけないよ)
呼吸はしない主義(僕は他愛の無い、自殺志願者です)

夏が終わるくらいなら世界が終わってしまえばいい
もう慟哭も届かない(今年の夏も逝ってしまった)
おまえ、まだ生きていたのか(残暑の蝉)
お前が不甲斐無いから夏は終わらないのだ
私は少し、夏を愛しすぎたようだ(けれど夏を愛するためには、他の季節が不可欠だった)
切り取られた季節を永遠だと信じていた
夏空の見本のような晴天が俺の目を潰した

俺より先に死んだら殺してやる
どうか、僕を殺してから死んでください
瞬く間に世界が反転して回転して暗転する
君の亡き骸は僕がひとりで、秘密の場所に埋葬するよ
幸福でもないのに微笑み合う僕等
六十億の妄想が具現化されたこの世界
懺悔さえ失わなければ僕は生きていけたのに
投げ出された彼女の右手が目となって僕を見つめていた
わたしに手を差し伸べる存在など無かった
あなたの不在は、私には耐え難い苦痛でした
もっと、細胞レベルで、拒絶しなければ駄目か?
何のために歩いていたのか忘れてしまったよ
甘く咲く三日月の晩、愛が無いことを知りました
きれいなものばかりに目を向けて生きてきた
一体誰がどれだけ傷付くかの全く予想がつかない
天国にいく前に殺したいひとがいる(天国にはいけない)
愛には愛を。悪意には殺意を、殺意には銃弾を!
どうせ希望が残るんでしょう?(パンドラの箱)
君がいなくなってから「ひとり芝居がうまくなった」


標的となったあなたへ/消える人/波
残念ながら飛べません/あら、夢なのね/アダム
夢ごと食べちゃって/バクとハグ/太陽
残暑/夜明け/野の花
雨/相合傘/零
或る日/夕立/蝉しぐれ